2008年04月07日

今週の米国株相場展望 4/6

今週の米国株相場展望

4月6日

森  崇


先週の動き
ダウ指数は先週、週間ベースで3.2%上昇。S&P500指数は同4.2%上がった。また、ナスダック指数は同4.9%上昇。小型株指数のラッセル2000指数は同4.47% 上げた。

今週の米国株相場展望
今週の主要イベントは以下の通り。

4月8日(火)

*2月中古住宅販売保留(前月比)…コンセンサス予想-0.8%(前月は0.0%)

*4月IBD/TIPP景気楽観指数…コンセンサス予想(前月は42.5)

*4月6日ABC消費者信頼感指数…(前月は-33)

4月9日(水)

*4月4日MBA住宅ローン申請指数…(前月は-28.7%)
   
4月10日(木)

*2月貿易収支…コンセンサス予想-580億ドル(前月は-582億ドル)

*4月5日新規失業保険申請件数…(前月は407000件)

*3月ICSCチェーンストア売上高(前年比) …(前年は1.9%)
 
4月11日(金)

*3月輸入物価指数(前月比)…コンセンサス予想2.0%(前月は0.2%)

*3月輸入物価指数(前年比)…(前年は13.6%)

*4月ミシガン大学消費者信頼感指数…コンセンサス予想69.0%(前年は69.5)

(主要決算)
★7日…AA
★9日…BBBY、CC
★10日…DNA
★11日…GE


今週の展望
先週は4日(金)雇用統計がかなり悪化していたにも関わらず、S&P500指数とナスダック指数はともに前日比プラスで引けた。債券相場は続落商状で、週間では価格が下落している。この背景として、以下のポジティブな点を指摘できる。

1.信用市場の収縮度の目安として注目される3ヶ月ものTビル・レートであるが、コンスタントに上昇している。背景は次の通り。

@メリルリンチのジョン・セインCEOが日本経済新聞のインタビューで、追加増資の必要はないとの見解を述べた。すでに十分な自己資本を確保したので、第3次増資の必要はないとしている。

AバーナンキFRB議長の2日の議会証言が信用問題の沈静化につながった。ベアー・スターンズ以外に米証券会社を救済する必要ないだろうと述べた。

Bソロス氏も2日、CNBCテレビとのインタビューで、先月のベアー・スターンズのように、他の投資銀行が経営破たんに陥ることはないだろうと発言している。

Cリーマン・ブラザーズ(LEH)
リーマン・ブラザーズは1日、優先株により40億ドルを調達。転換優先株の発行数を400万株と、当初予定の300万株から引き上げた。需要が供給を大幅に上回ったことが背景。

DUBS(UBS)
同行が150億スイス・フラン(約1兆5000億円)の増資計画を発表。これを受け、UBS債のCDSスプレッドは縮小。

2.ポールソン米財務長官は31日、金融規制の抜本的改革案を発表。
これは、1930年代の大恐慌以来の抜本改革となる。これは信用不安緩和に役立った。

  (骨子)
★FRBの監督権限の大幅強化を柱とする。預金を扱う商業銀行を監督しているFRBの権限を、SECが担当している証券会社や投資銀行にも広げる。
★サブプライムローンに関連し、州の監督下にあった住宅ローン業界の監視を強化するため、新たに連邦レベルの委員会設置を提案。
★同様に州の監督下にあった保険会社の監督機関も連邦レベルで新設する。

3.上院指導部が、住宅差し押さえ抑制を目指す法案に合意。
米上院指導部は2日、住宅差し押さえ抑制を目指す法案について合意した。

(要旨)
★民主党のハリー・リード上院院内総務と共和党のミッチ・マコネル上院院内総務が発表。
★超党派での動きが始まった。公的資金投入が現実化。
★両党の上院上層部は、住宅ローンの相談に応じることや、差し押さえられた住宅購入者向けの税額控除、米連邦住宅局(FHA)に関する変更を盛り込んだ計画をまとめた。
★住宅差し押さえの恐れがある破産手続き中の借り手について裁判所に住宅ローン条件の変更を認めるとする条項を法案から外した。

ダウ指数は以下のように、2月1日の引け値ベースの戻り高値12,733ドルに接近している。3月雇用統計の悪化と、金融セクターの悪材料を受け、金融株が下落する一方、利下げ継続観測を背景に再度ドル安傾向となったことから、商品関連株が上昇すると言うこれまでのパターンが出始めた。

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ただし、景気低迷が長引く可能性もあるが、当局はこれを回避するため、考えられる限りのあらゆる策を取っている。また、税還付など支援材料が見込まれ、住宅販売などで良いニュースが出てくる可能性がある。実際、これを先読みするかのように住宅建設株の動きが良い。

以下はS&P住宅建設株ETFである。厳しい調整が続く住宅業界であるが、住宅株で構成されるETFは、戻り高値を更新している。100日のみならず、200日移動平均線をも上抜けた。

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従って、米国株は底固い展開になりそう。


この中、特に注目されるセクターは、農業関連である。先週、CSFBが2008年通期ベースEPS予想を50セント引き上げ、3.32ドルとしたことや、トウモロコシ価格が史上最高値を更新したこと等を背景にモンサント(MON)株が急伸している。また、濃縮リン酸塩、炭酸カリウム、窒素等の肥料メーカー大手モザイク(MOS)が好調な第3四半期決算を発表した。前年同期比12倍の利益を記録。穀物価格上昇が同社製品需要を高めたと言う。肥料メーカー、ポタッシュ(POT)に至っては、新値をつけている。

原油、金と違い、穀物は食用になる。この事実は、例え世界的に景気が悪化しようと、このセクターは安定業績業種となる。現在のような相場環境では、これら銘柄群に買いが継続する可能性が高いといえよう。

また、太陽光関連株も俄然動きが良くなっている。業績見通しが好調なことが背景にある。当分上記銘柄群が相場の牽引役になりそう。


予想レンジ
ダウ指数…12,500ドル〜13,000ドル
ナスダック指数…2,300〜2,450



米国株先週の動き
ダウ指数は先週、週間ベースで3.2%上昇。S&P500指数は同4.2%上がった。また、ナスダック指数は同4.9%上昇。小型株指数のラッセル2000指数は同4.47% 上げた。


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詳しい業種別値上がり状況は以下の通り。

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米国債券先週の動き
続落。特に短期債が売られた。30年債の利回りは対前週比0.01%低下。10年債は同0.01%上昇した。一方2年債は対前週比0.16%上昇。5年債は同0.11%利回りが上がった。3月の雇用統計悪化を受け、4日に買われたが、週間で見ると債券相場は下落。

(債券続落の背景)
@UBSとリーマン・ブラザーズの資本強化を好感し、株式相場が上昇したため、安全資産としての米国債への魅力が低下。
A米供給管理協会(ISM)が1日に発表した3月の製造業景況指数は48.6(前月は48.3)と、予想(47.5)を上回った。
BバーナンキFRB議長の議会証言が信用問題の沈静化につながった。ベアー・スターンズ以外に米証券会社を救済する必要ないだろうと述べた。
C上記を背景に株式相場がしっかりだったことから安全資産たる債券への需要が低下した。


2006年6月8日、10年債利回りが2年債利回りを下回る長短金利の逆転が発生したが、2007年3月21日、FOMCが政策金利を据え置く一方で、利上げへの傾斜姿勢を取りやめたことから利下げ観測が再度カムバックした為、順イールドに戻った。その後、5月3日再度逆イールドとなったが、6月8日に再度順イールドにもどり2008年3月28日現在も順イールド状態は変わらず。ただし、信用市場の逼迫感がやや緩和されたことから、利回り曲線は全体として上方パラレル・シフトした。

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為替相場先週の動き
ニューヨーク外国為替市場ではドルが対ユーロで0.46%上昇、対円では2.42%上昇した。
(ドルが反発した背景)
@UBSとリーマン・ブラザーズの資本強化を好感し、信用市場の損失は減少するとの見方からドルが買われた。
A米供給管理協会(ISM)が1日に発表した3月の製造業景況指数は48.6(前月は48.3)と、予想(47.5)を上回った。
Bバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が議会証言で、ベアー・スターンズ以外に米証券会社を救済する必要ないだろうと述べた。

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原油相場先週の動き
ニューヨーク原油先物相場は続伸。週間で0.57%上昇。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引される原油先物5月限は前週末1バレル=105.62ドルだったが、4月4日は106.23ドルで越週した。

(原油価格続伸の背景)
@米エネルギー省発表の週間在庫統計ではガソリン在庫が3週連続で減少した。3月28日に終わった週のガソリン在庫は前週比453万バレル減少の2億2470万バレルと、昨年8月以来の大幅な減少となった。
A3月の米雇用統計で3カ月連続の雇用減が示されると、ドルが売られた。これを背景に金や原油等に資金流入。



=以上=
posted by mori at 09:00 | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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